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瑛人『香水』~ボイストレーナーの解説②~

前回は、瑛人さんって何者!?というところを書きましたが

今回は、この曲の秘密に迫っていきます!


無名のアーティストでここまでのヒットを生み出すということは

それほどの魅力があるということですよね。


それでは、私が感じた魅力を、勝手に③個、お伝えします。



①シンプルなメロディー

一度聞くと、何となく覚えてしまう。そして耳に残る、口ずさみたくなる。

これが人気を生み出すみそ。

特に、サビは、一つのモチーフ(メロディー)を歌詞を変えて何度も繰り返すことで

覚えやすく、親しみやすさ、中毒性をうみだしている!


シンプルだからこそ、のっぺりしないように

アクセントを意識して

なるべくリズムを軽く感じて歌うのがコツ!


②誰もが自分に置き換えやすい歌詞

この歌詞は、淡い恋心が切ないとか、ストレートじゃない日本人特有の感情が

多くの人の共感を生んでいると思うけど、

更に、聞き手によって、いろいろな解釈が出来て

「自分もあんなことあったな」「あの子は今どうしているかな?」

といつの間にか、自分の思い出にまでこの曲が導いてくれること!


この歌詞を引き立てているのも①のシンプルなメロディーのおかげだよね。


感情的な表現ではなく、シンプルな歌い方で、切なさを呼ぼう! 

一つ一つの言葉をレガートに繋げず、ぽつぽつっと置いていくイメージ。


③高音がハスキーボイスになる

多くの曲は、AメロやBメロで息を使った表現をして、サビの声量や迫力を出すパターンが多い中、

瑛人さんは、サビの一番の盛り上がりともいえる高音の部分で、息を混ぜたハスキーな音色にしている。この、奇麗すぎない声が、本当の”心の声”として、人の心に響く。

「奇麗すぎない」という意味では、フレーズの終わりの音を消して伸ばさず、投げ捨てるような表現も

歌詞の切なさを引き立てているよね。


※高音で息を混ぜるのは、独学だと喉を傷める可能性もあるので気を付けてね!

歌い上げ過ぎない。話し声と歌声を近づけるイメージで歌ってみよう。